1. 手本と模倣
幼児は「模倣」を通して学びます。保育者(大人)自身が、ふだんの生活の中で「お手本」であることが、私たちの保育の基本です。
特に、大人の言葉遣いや「手仕事」によって、子どもたちに模倣の機会を提供していきます。
2. 縦割り保育と社会性
異年齢の子どもたちが一緒に過ごすことは、年長の子が年少の子の面倒をみたり、年少の子が年長の子の真似をしたりする「家庭とは別の兄弟姉妹の体験」を提供するとともに、お互いを心にかけ助け合う社会性の育ちにつながります。
3.感覚への豊かな刺激
幼い子どもは、見たり、聞いたり、触ったり、匂いを嗅いだり、味わったりすることで、一人ひとりの感性を形成していきます。
そのため、プラスチックや機械の触感や音声ではなく、自然素材の多様な感触、生きた人間の語りかけや歌声など、
子どもたちの環境の中の感覚刺激の質と豊かさを大切にしています。
4. 自発的な運動
子どもたちは走り回ったり、飛び跳ねたり、よじ登ったりしながら、運動能力を発達させていきます。
サッカーをはじめ、園庭での外遊びも、子どもが自分から、楽しさをもって動くことができるように考えています。
5. 創造性の源としての想像力
テレビや絵本よりも、まず素話や手遊び、ライゲン(輪になっての遊び)に触れたり、また園内でのお誕生会、クリスマス劇、昔話の劇を子どもたちが演じることで、自分の内面からイメージをつくりだす力(想像力)を育て、将来の柔軟な創造性の基盤をつくります。
6. リズム
安定した1日の流れ、曜日ごとの活動、季節の祭り、植物や作物の種まきと収穫などを通して、健康の基盤である「自然のリズムと調和した心身のリズム」が育ちます。
7. 個を育てる伝統文化
日本では「出る杭は打たれる」と言われますが、本来は個人の繊細な感性と豪胆な勇気を育む精神性があります。
日本人が尊ぶ「和」とは、一人ひとりの自己が他者と共に創造する社会的調和と捉え、幼児期にこそその基盤が築かれると考えています。