スイスへの出張…

with コメントはまだありません

園長の出張期間もまもなく終わろうとしています。スイスのバーゼルから、市街電車で20分ほど移動するとドルナッハという村があります。そこにルドルフ・シュタイナーの建築による「ゲーテアヌム」という有名な建物があります。みふじ幼稚園の園長を引き継ぐ前から、毎年9月に、このゲーテアヌムで行われる医学会議の通訳を務めてきました。

この医学会議には、毎年、世界各地から800人~900人の医療関係者が参加します。今では欧米だけでなく、アジア、アフリカ、南米を含む世界各地で、通常の国家資格をもつ医師や療法士たちが、シュタイナー思想をベースに「医学の人間化」を目指して研究や診療を進めています。それらの人々が集まって研究発表や意見交換を行うのがこの会議です。

シュタイナーの人間観は、乳幼児期から高齢期まで人生全体の流れの中で個人を見つめるため、ここでの医学も教育と密接に連携しています。私自身は、私たちの幼稚園の一つの柱であるシュタイナー思想へのささやかな貢献として、また最新の研究に触れる貴重な機会として、この仕事を続けています。今回も、子育てや教育に関する研究やヨーロッパでの最新の試みについて聞くことができました。

実際の仕事としては、朝の8時半から夜の9時まで、休憩や食事を挟みながらもずっと通訳し続けるので、かなり消耗するのですが、アジアや南米など多様な文化の中で、子どもたち、患者さんたちに寄り添う人々の声には、いつも勇気づけられるものがあります。

それでは、来週またお目にかかります!

会場となったゲーテアヌム。ガウディのサクラダファミリアともよく比較される独特な建築です…
一階の広間。喫茶をしながら歓談する場所です。
ゲーテアヌムに向かう途中には牛さんの姿も…
ここでモニターを前に同時通訳していました。